ヘッドホンのオーバーヘッドと密閉型の違いは形とカップのつくり

headphone-closed-back イヤホン・ヘッドホン
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ヘッドホンの商品ページで「オーバーヘッド」と「密閉型」が並んでいて、どちらを選べばいいのか迷っていませんか。

実はこの2つは、比べる相手ではありません。オーバーヘッドは頭への付け方の名前で、密閉型は耳を覆うカップのつくりの名前です。

ヘッドホンのオーバーヘッドと密閉型の違いを整理して、使う場所に合う組み合わせを選べるようにします。

オーバーヘッドと密閉型はヘッドホンの分け方が違う

オーディオテクニカ ATH-M50x

オーバーヘッドは「形」、密閉型は「カップのつくり」で分けた呼び方です。

なので「オーバーヘッドか密閉型か」の二択にはなりません。

家電店に並ぶ大きなヘッドホンの多くは、オーバーヘッドで、しかも密閉型です。

2つの分け方を表にすると、次のようになります。

分け方 何で分けるか 主な種類
付け方(形) 頭と耳への付け方 オーバーヘッド、ネックバンド、耳かけ
カップのつくり 耳を覆う部分が閉じているか開いているか 密閉型、開放型、セミオープン型

この2つを掛け合わせて「オーバーヘッドの密閉型」「オーバーヘッドの開放型」と呼ぶのが正しい見方です。

買うときは、まず形を決めて、次にカップのつくりを選ぶと迷いません。

オーバーヘッドのヘッドホンはオーバーイヤーとオンイヤーの2種類

オーディオテクニカ ATH-EP100

オーバーヘッドのヘッドホンは、耳をすっぽり包むオーバーイヤーと、耳の上に乗せるオンイヤーに分かれます。

どちらも頭の上にバンドを通す点は同じです。

違うのは、イヤーパッドが耳のまわりに当たるか、耳そのものに当たるかです。

オーバーイヤー型は耳を包むので音漏れしにくい

オーバーイヤー型は、耳のまわりにパッドが当たるタイプです。アラウンドイヤー型と呼ばれることもあります。

耳そのものを押さえないので、長く着けても耳が痛くなりにくいです。

そのぶん本体は大きく、重さが250gを超えるモデルも珍しくありません。

オンイヤー型は軽くて持ち歩きやすい

オンイヤー型は、耳の上にパッドを乗せるタイプです。

本体が小さく軽いので、カバンに入れて持ち歩く人に向いています。

ただ、外れないように締め付ける力が強めなので、1時間以上着けると耳が痛くなるという声もあります。

ヘッドホンのカップは密閉型と開放型とセミオープン型の3種類

オーディオテクニカ ATH-R70xa

外で使うなら密閉型、家で長く聴くなら開放型が基本です。

カップのつくりは、音の聞こえ方と音漏れに直接関わります。

3つの違いをまとめると、次のとおりです。

カップのつくり 音の傾向 音漏れと遮音 向く場所
密閉型 低音がしっかり出る 漏れにくく外の音も入りにくい 電車、職場、図書館
開放型 高音が伸びて広がりがある 漏れやすく外の音も聞こえる ひとりで過ごす自宅
セミオープン型 2つの中間 少し漏れる 自宅で長く聴くとき

密閉型はカップが閉じていて遮音性が高い

密閉型は、カップの外側がプラスチックや木などでふさがれています。

音がカップの中にこもるので、低音が強く感じられます。電車の中で聴いても、隣の人に音が届きにくいです。

気をつけたいのは、夏場に蒸れやすいことと、高音が少しこもって聞こえる場合があることです。

開放型はカップに穴があって聴き疲れしにくい

開放型は、カップの外側がメッシュなどで開いています。

音がこもらないので、ボーカルや楽器の音が広がって聞こえます。

そのかわり、音は外にそのまま漏れます。家族がいる部屋や夜の寝室では、思った以上に聞こえていることがあります。

セミオープン型は密閉型と開放型の中間

セミオープン型は、カップの一部に小さな穴を開けたタイプです。

低音のこもりを逃がしつつ、音漏れは開放型より少なめに抑えています。

自宅でオーディオブックや映画を長時間楽しみたい人には、この型も候補に入ります。

密閉型かどうかはヘッドホンの仕様表の「型式」を見る

カップのつくりは、メーカーの仕様表にある「型式」の欄に書かれています。

たとえばオーディオテクニカの仕様表では「密閉ダイナミック型」のように書かれています。

開放型なら「オープンエアー」や「開放型」と書かれていることが多いです。

一方で、オーバーヘッドかどうかは仕様表に書かれていないこともあります。

その場合は、商品写真でバンドが頭の上を通っているか、パッドが耳を包む大きさかを見てください。

有線のヘッドホンなら、ケーブルの長さも仕様表で確かめておきましょう。

テレビや電子ピアノにつなぐなら、3m前後あると座る位置を自由に決められます。

商品名に「モニターヘッドホン」と付いているものは、録音の現場で使うことを前提にしています。音を細かく聞き分けやすい反面、低音を強めに出すヘッドホンより地味に聞こえることがあります。

使う場所で選ぶオーバーヘッドの密閉型と開放型

家の外で使うなら密閉型、ひとりの部屋で使うなら開放型を選ぶのがおすすめです。

場所ごとの選び方は、次のとおりです。

  • 通勤や通学の電車では、音漏れしにくいオーバーヘッドの密閉型
  • 職場やカフェでの作業中は、まわりに音を出さない密閉型
  • 自分の部屋で音楽や映画を長く楽しむなら、蒸れにくい開放型
  • オンラインゲームで足音を聞き分けたいなら、外の雑音が入りにくい密閉型
  • 電子ピアノの練習では、長時間でも疲れにくい軽いオーバーヘッド

オーディオブックを聴くなら、声が聞き取れれば十分なので、型よりも軽さと着け心地を優先してください。

寝る前にベッドで聴くなら、家族への音漏れが少ない密閉型が安心です。

ノイズキャンセリング付きのワイヤレスヘッドホンは、ほとんどがオーバーヘッドの密閉型です。

カップで外の音をふさいだうえで、残った騒音を逆の音で打ち消すしくみなので、密閉型と組み合わせると効きがよくなります。

電車や飛行機で聴くことが多い人は、この組み合わせを選ぶと音量を上げずに済みます。

密閉型のオーバーヘッドで蒸れと耳の痛さを減らす方法

密閉型の蒸れと痛さは、休憩とパッド選びでかなり減らせます。

密閉型は耳のまわりをふさぐので、どうしても熱がこもります。

次の3つを試してみてください。

  1. 1時間に1回はヘッドホンを外して、耳とパッドを乾かす
  2. 夏はパッドの表面が布やベロアのものを選ぶ
  3. 締め付けが強いと感じたら、バンドを少しずつ広げて調整する

メガネをかけている人は、つるがパッドに押されて耳の上が痛くなりやすいです。

パッドが柔らかくて厚みのあるオーバーイヤー型を選ぶと、痛さが出にくくなります。

密閉型は外の音が聞こえにくいので、歩きながらや自転車に乗りながら使うのは避けましょう。自転車でのヘッドホンの使用は、都道府県の条例で扱いが違います。お住まいの都道府県の案内を確認してください。

ヘッドホンを買う前にオーバーヘッドと密閉型で確認する3項目

買う前に確認するのは「使う場所」「型式」「重さ」の3つです。

  1. 使う場所が外か家かを決める(外なら密閉型、家なら開放型も候補)
  2. 仕様表の「型式」の欄で、密閉型か開放型かを確かめる
  3. 長く着けるなら重さを見て、250g前後までを目安にする

オーバーヘッドと密閉型は、どちらか一方を選ぶものではありません。

形とカップのつくりを分けて考えれば、自分の使い方に合うヘッドホンが選べます。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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