ワイヤレス充電とは何ですか 仕組みと使う前に確かめる3つのこと

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ワイヤレス充電という言葉は聞くけれど、ケーブルをつながずにどうやって充電しているのか分からない。

自分のスマホで使えるのか、電池が早く傷まないのかも気になりますよね。

ワイヤレス充電は、充電器とスマホに入ったコイルの間で電気を送る充電方法です。

仕組みと、使う前に確かめておきたい3つのことを順に紹介します。

ワイヤレス充電はスマホを置くだけで充電する方法

ワイヤレス充電器

ワイヤレス充電は、ケーブルを差さずに、スマホを充電器の上に置くだけで充電できる方法です。

「置くだけ充電」や「非接触充電」と呼ばれることもあります。

スマホのほかに、ワイヤレスイヤホンのケースやスマートウォッチでも使われています。

いまスマホで使われているワイヤレス充電は、ほとんどが「Qi(チー)」という規格です。

Qiは、Wireless Power Consortium(WPC)という団体が決めた世界共通の規格です。

iPhoneもAndroidもQiに対応していれば、同じ充電器で充電できます。

Qiは中国語の「気」から付けられた名前で、日本語では「チー」と読みます。

ワイヤレス充電の仕組みはコイルと磁界

充電器のコイルに電気を流すと磁界ができ、その磁界でスマホ側のコイルに電気が起きて電池にたまります。

この仕組みを「電磁誘導」といいます。

IHクッキングヒーターや電動歯ブラシの充電台も、同じ電磁誘導を使っています。

流れを3つに分けると、次のとおりです。

  1. 充電器の中のコイルに電気が流れ、磁界ができる
  2. 磁界がスマホの中のコイルに届き、電気が起きる
  3. スマホの回路が電圧と温度を見ながら電池にためる

送る側と受け取る側のコイルは、4〜5mmほどの近さで向き合う作りです。

そのため、スマホを少し浮かせたり、コイルの位置からずらしたりすると、充電が止まります。

ワイヤレス充電は「近くて、位置が合っている」ことが前提の仕組みなんです。

Qi2はマグネットでワイヤレス充電の位置ずれを防ぐ

新しい規格の「Qi2(チーツー)」は、充電器とスマホをマグネットでくっつけます。

iPhoneのMagSafeの仕組みを元にしていて、置いた瞬間にコイルの位置が合います。

朝起きたら充電されていなかった、という失敗が起きにくくなります。

規格 位置合わせ 出力の目安
Qi 自分でコイルの位置に置く 5〜15W
Qi2 マグネットで自動で合う 15W
Qi2 25W マグネットで自動で合う 25W

ワイヤレス充電を使う前に確かめる3つのこと

Qi2のワイヤレス充電器

スマホが対応しているか、ケースが邪魔をしないか、ACアダプタの出力が足りているかの3つを先に確かめましょう。

この3つのどれかが合っていないと、置いても充電されないか、とても遅くなります。

スマホがワイヤレス充電に対応しているか仕様表で見る

iPhoneは、iPhone 8以降のモデルがQiのワイヤレス充電に対応しています。

Androidは機種によって違い、同じメーカーでも安いモデルは対応していないことが多いです。

メーカーの仕様表で「ワイヤレス充電」か「Qi」の文字があるか見ておくと確実です。

対応していないスマホは、充電器に置いても反応しません。

買ってから気づく人が多いので、ここは最初に確かめておきたいところです。

ワイヤレス充電の邪魔になるケースは外す

コイル同士の距離が離れると、電気がうまく届きません。

厚い手帳型ケースや、背面に金属プレートやリングが付いたケースは外しましょう。

薄いシリコンやプラスチックのケースなら、付けたままで充電できることが多いです。

手帳型ケースのポケットにクレジットカードや交通系ICカードを入れたまま置くのは避けたほうがいいです。カードの磁気が弱くなったり、充電器が異物と判断して止まったりします。

ACアダプタは充電器が指定する出力に合わせる

ワイヤレス充電器も、コンセントから電気をもらうACアダプタが必要です。

15Wで送れる充電器でも、出力の小さいACアダプタにつなぐと5W前後しか出ないことがあります。

充電器の説明書に書かれた「推奨のACアダプタ」の出力をそのまま守るのがおすすめです。

スマホと充電器の対応する出力が違うときは、低いほうの出力で充電されます。

出力の大きい充電器を買っても、スマホ側が7.5Wまでなら7.5Wで止まります。

ワイヤレス充電はケーブルより遅いが差し込み口が傷みにくい

スタンド型のワイヤレス充電器

ワイヤレス充電はケーブルより時間がかかりますが、差し込み口を使わないので端子が傷みにくくなります。

どちらが上というより、使う場面で分けるのがおすすめです。

比べるところ ワイヤレス充電 ケーブルで充電
充電の速さ 遅め。0から満タンまで2〜3時間かかる機種も多い 速い。急速充電なら30分で半分ほど
手間 置くだけ 毎回差し込む
端子の傷み 差し込まないので傷まない 抜き差しで少しずつ傷む
充電しながら使う 持ち上げると止まる ケーブルの長さの範囲で使える

電気の伝わり方も、ケーブルより少しロスが出ます。

Qiの電力の伝わる効率は70%以上とされていて、残りは熱になります。

そのぶん、ワイヤレス充電中のスマホはケーブルのときより温かくなりやすいです。

端子の差し込み口がゆるくなってきたスマホでは、ワイヤレス充電に切り替えると抜き差しの回数を減らせます。

使っている人からは、ケーブルを探さずに済むのがいちばん楽という声が多いです。

ワイヤレス充電でスマホが熱くなったときの対処

スマホが熱いと感じたら、充電器からいったん下ろして、ケースを外し、涼しい場所で充電し直しましょう。

電池は熱に弱いので、熱いまま充電を続けるのは避けたほうがいいです。

熱くなりやすい場面と、やることを並べます。

  1. 布団の上や窓辺など熱がこもる場所に置いている → 机の上に移す
  2. 置く位置がずれている → コイルの中心に置き直す
  3. 厚いケースを付けたまま → ケースを外す
  4. 充電しながら動画やゲームを使っている → 充電中は使うのを控える

多くのスマホは、温度が上がると自分で充電を遅くしたり止めたりします。

それでも毎回熱くなる場合は、充電器かスマホの不具合も考えられるので、メーカーに相談しましょう。

Qiの認証を受けた充電器には、異物を見つけて止める仕組みや、温度を見て出力を下げる仕組みが入っています。安い充電器を選ぶときは、Qi認証のロゴがあるかを見ておくと安心です。

ワイヤレス充電が向く人と向かない人

寝る前や机に向かう時間に置いておける人にはワイヤレス充電が向いていて、短い時間で一気に充電したい人にはケーブルのほうが向いています。

ワイヤレス充電が向いているのは、次のような人です。

  • 夜はベッドの横に置いて、朝まで充電できればいい人
  • 仕事中に机の上でスマホを置いておく時間が長い人
  • 差し込み口の抜き差しで端子が傷むのを避けたい人

反対に、出かける前の15分で充電したい人や、充電しながらゲームをする人はケーブルのほうが早いです。

家ではワイヤレス、急ぐときはケーブル、と分けて使うのがいちばん無理がありません。

まずは自分のスマホの仕様表で、ワイヤレス充電に対応しているかを見てみてください。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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