開放型ヘッドホンと密閉型の違いは音漏れと音の広がり

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ヘッドホンを選んでいたら「開放型」と「密閉型」の2つが出てきて、どちらを買えばいいのか分からなくなった。見た目はほとんど同じなのに、口コミでは音が全然違うと書かれていて迷いますよね。

開放型ヘッドホンと密閉型の違いは、耳を包むカップの外側に穴が開いているかどうかです。この1つの違いから、音漏れ、外の音の聞こえ方、音の広がり、蒸れやすさまで変わります。ここでは違いを1つずつ比べて、どんな人が開放型を選ぶとよいかを紹介します。

開放型ヘッドホンはカップの外側が網になっている

ソニー MDR-MV1

先に答えを書くと、開放型ヘッドホンは耳を包むカップの外側が網やメッシュになっていて、音と空気が外に抜けるヘッドホンです。

密閉型はこの外側がプラスチックや木の板でふさがれています。音をカップの中に閉じ込めるので、外に漏れにくく、外の音も入りにくい作りです。

カップの外側の部分は「ハウジング」と呼ばれます。開放型ヘッドホンを横から見ると、ハウジングの奥に音を出す部品(ドライバー)が透けて見えるものが多いです。

比べるところ 開放型ヘッドホン 密閉型ヘッドホン
カップの外側 網やメッシュで穴が開いている 板でふさがれている
音漏れ 多い 少ない
外の音 よく聞こえる 聞こえにくい
音の広がり 広く自然に聞こえる 耳の近くで鳴る
低音 軽めに聞こえる 力強く聞こえる
蒸れ 蒸れにくい 夏は蒸れやすい

表のとおり、開放型ヘッドホンと密閉型の違いは、ほとんどが「音を閉じ込めるか、外に出すか」から来ています。どちらが上ということではなく、使う場所で向き不向きが分かれます。

開放型ヘッドホンと密閉型の違いを4つで比べる

オーディオテクニカ ATH-R70xa

違いの中でも、買ってから困りやすいのは音漏れと外の音の2つです。音の広がりと蒸れにくさは、開放型ヘッドホンを選ぶ理由になるところです。順番に紹介します。

【音漏れ】開放型ヘッドホンは周りの人に聞こえる

開放型ヘッドホンは、ふつうの音量でも隣にいる人に何の曲か分かるくらい音が漏れます。カップの外側に穴があるので、耳に届く音とほぼ同じ音が外にも出ているからです。

密閉型は、大きめの音量にしても音漏れはわずかです。歌の録音など、マイクの近くで使う場面では密閉型が選ばれます。開放型だと、漏れた音をマイクが拾ってしまうためです。

【外の音】開放型ヘッドホンはインターホンも聞こえる

開放型ヘッドホンをつけていても、インターホンや家族の呼ぶ声はそのまま聞こえます。外の音を遮る作りではないので、ノイズキャンセリングもついていません。

家で宅配便を待っているときや、小さい子どもの様子に気をつけたいときは、この聞こえ方がむしろ便利です。反対に、電車やカフェでは周りの音が音楽に混ざってしまいます。

【音の広がり】開放型ヘッドホンは音が広く聞こえる

開放型ヘッドホンの音は、頭の中ではなく少し離れたところで鳴っているように聞こえる、という声が多いです。音がカップの中で反響しにくいので、楽器の位置や部屋の広さが分かりやすくなります。

密閉型は耳のすぐそばで鳴るので、ボーカルや低音を近くで聞きたい人に向いています。開放型ヘッドホンは低音が軽めに聞こえるので、低音の量を重視する人は物足りないと感じることがあります。

【蒸れと重さ】開放型ヘッドホンは長時間でも蒸れにくい

カップの中に空気がこもらないので、開放型ヘッドホンは夏でも耳のまわりが蒸れにくいです。2時間、3時間とつけっぱなしにする映画やゲームで差が出ます。

耳を強く押さえつけなくても音が届くので、側圧(頭をはさむ力)が弱めのモデルも多いです。耳への圧迫感が苦手な人は、開放型ヘッドホンのほうが合いやすいです。

開放型ヘッドホンが向く人と密閉型が向く人の違い

ゼンハイザー HD 560S

使う場所で分けると、家の中の静かな部屋で使うなら開放型ヘッドホン、外や人のいる場所で使うなら密閉型がおすすめです。

  • 開放型ヘッドホンが向く人 自分の部屋で音楽や映画を楽しむ人、長時間ゲームをする人、パソコンで曲のミックスをする人
  • 密閉型が向く人 通勤や通学で使う人、図書館やカフェで使う人、歌や楽器を録音する人、家族が寝ている横で使う人

ゲームでは、足音の方向が分かりやすいという理由で開放型ヘッドホンを選ぶ人もいます。ただし同じ部屋に家族がいると、ゲームの音がそのまま聞こえてしまいます。

家でも外でも1台で済ませたい場合は、密閉型を選んでおくと困る場面が少ないです。開放型ヘッドホンは、家で使う2台目として買う人も多いです。

「開放型」とオープンイヤー型イヤホンの違い

名前が似ているので間違えやすいのですが、開放型ヘッドホンと、耳をふさがない「オープンイヤー型」のイヤホンは別のものです。

オープンイヤー型は、耳の穴の手前にスピーカーを置いたり、骨伝導で音を伝えたりして、耳の穴をふさがずに使うイヤホンです。「ながら聴き」のイヤホンとして売られています。外の音が聞こえるところは開放型ヘッドホンと同じです。

違うのは使う場面です。オープンイヤー型は歩きながらやランニング中に使うことを考えた作りですが、開放型ヘッドホンは家の中で音をじっくり聞くための作りです。通販サイトで「開放型」と検索すると両方が出てくるので、ヘッドホンかイヤホンかを先に確かめてから選びましょう。

開放型と密閉型の中間として「セミオープン型」もあります。カップの外側に小さな穴があり、音の広がりは開放型ヘッドホンに近く、音漏れは開放型より少なめです。家の中で使うことが多いけれど、家族への音漏れも少し気になる人の候補になります。

開放型ヘッドホンを家で使うときに気をつけたい5つ

開放型ヘッドホンを買ったあとに困らないように、音量、時間帯、つなぐ機器、置き場所、ほこりの5つに気をつけておきましょう。

  1. 音量は小さめから上げる 開放型ヘッドホンは、自分で聞いている音の大きさがそのまま周りに漏れています。家族と同じ部屋なら、まず小さめの音量で試してください。
  2. 夜は家族の部屋の近くで使わない 夜は家の中が静かなので、昼間より音漏れがよく聞こえます。寝ている人がいる部屋の隣では、密閉型に替えるのがおすすめです。
  3. スマホにつなぐ前にインピーダンスを確かめる インピーダンスの数字が大きい開放型ヘッドホンは、スマホに直接つなぐと音量が足りないことがあります。気になる場合は、ヘッドホンアンプを使う方法があります。
  4. 使わないときはスタンドにかける ヘッドホンを机に置くと、カップの網の部分に重さがかかります。スタンドにかけておくと形が崩れにくいです。
  5. 網のほこりはやわらかいブラシで落とす 開放型ヘッドホンの網にはほこりが入りやすいです。濡れた布でこするより、乾いたやわらかいブラシで軽く払うほうが安心です。
開放型ヘッドホンでも、大きな音で長い時間聞き続けると耳に負担がかかります。音量を上げすぎず、ときどき外して耳を休めましょう。耳鳴りなどが続くときは、耳鼻科で相談してください。

開放型ヘッドホンの違いで迷ったら確かめる3つ

開放型ヘッドホンと密閉型の違いを短くすると、「どこで使うか」「音漏れが困るか」「何時間つけるか」の3つで決まります。

  • どこで使うか 家の中だけなら開放型ヘッドホン、外でも使うなら密閉型
  • 音漏れが困るか 同じ部屋に人がいる時間が長いなら密閉型かセミオープン型
  • 何時間つけるか 2時間以上つけっぱなしにするなら、蒸れにくい開放型ヘッドホン

3つのうち2つが開放型に当てはまるなら、開放型ヘッドホンを選んで困ることは少ないです。家電量販店や楽器店では試聴できるヘッドホンも多いので、開放型と密閉型を続けてつけ比べてみてください。音の広がりと外の音の聞こえ方の違いは、1分ほどつけるだけで分かります。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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