モバイルバッテリーを初めて買ったものの、どこに何をつなげばいいのか分からず箱から出したままになっていませんか。モバイルバッテリーとは、先に電気をためておいて、外でスマホやイヤホンを充電するための電池です。使い方そのものは3ステップで終わりますが、保管のしかたや飛行機での決まりを知らないと、早く傷んだり空港で困ったりします。モバイルバッテリーの仕組みから、毎日の使い方、長く使うための保管、捨て方まで順番に紹介します。
モバイルバッテリーとはスマホを外で充電するための電池
モバイルバッテリーとは、家で電気をためておき、コンセントのない場所でスマホなどを充電できる持ち運び用の電池です。
モバイルバッテリーとは何かを一言でいうと、充電できる電池を持ち歩ける形にしたものです。中にはリチウムイオン電池が入っていて、経済産業省の資料では「ポータブルリチウムイオン蓄電池」と呼ばれています。
通勤中や旅行先でスマホの電池が切れそうなとき、停電でコンセントが使えないときに役立ちます。
モバイルバッテリーの容量はmAhで表す
モバイルバッテリーの箱には、5000mAhや10000mAhのような数字が書かれています。
これがためておける電気の量で、数字が大きいほどスマホを充電できる回数が増えます。
そのかわり、容量が大きいほど本体も大きく重くなります。
表示の容量がすべてスマホに入るわけではない
ここは多くの人が勘違いしやすいところです。
10000mAhのモバイルバッテリーで、3000mAhのスマホが3回以上充電できるとは限りません。
中の電池の電圧をUSBの5Vに変えるときに電気が少し減るので、実際にスマホへ送れるのは表示の6〜7割くらいです。
10000mAhなら、今のスマホをおよそ2回充電できると考えておくと、外で困りません。
| 容量 | スマホを充電できる回数の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 5000mAh | 約1回 | 毎日ポケットに入れて持ち歩く |
| 10000mAh | 約2回 | 通勤や1泊の旅行 |
| 20000mAh | 約4回 | タブレットやノートPCも充電したい |
モバイルバッテリーの使い方は3ステップで終わる
モバイルバッテリーは、本体を充電する、スマホとケーブルでつなぐ、充電が始まったかを見る、の3つだけで使えます。
どの製品も使い方の流れは同じなので、順番に進めてみてください。
使い方1 モバイルバッテリー本体をコンセントで充電する
まずはモバイルバッテリーそのものに電気をためます。
付いてきたケーブルを、本体の「IN」や「入力」と書かれた差し込み口に差します。
ケーブルのもう一方は、コンセントに差したUSB充電器につなぎます。
ランプが点滅していれば充電中で、すべて点灯するか消えれば満充電です。
容量が大きいものは満充電までに数時間かかるので、寝る前につないでおくとラクです。
使い方2 スマホとモバイルバッテリーをケーブルでつなぐ
外出先でスマホの電池が減ったら、モバイルバッテリーの「OUT」や「出力」と書かれた差し込み口にケーブルを差します。
もう一方をスマホにつなげば準備は完了です。
ケーブルが付いてこない製品も多いので、スマホに合う形かどうかを先に確かめておきましょう。
今のiPhoneとAndroidのスマホの多くはUSB-Cですが、古いiPhoneはLightningです。
使い方3 充電が始まらなければ本体のボタンを押す
多くのモバイルバッテリーは、つないだだけで自動で充電が始まります。
スマホの画面に充電中のマークが出なければ、本体のボタンを1回押してください。
充電が終わったらケーブルを抜き、本体の残量を見ておきます。
残りが少なければ、家に帰ってから使い方1に戻って充電します。
正しい使い方でも充電できないときに見る4か所
モバイルバッテリーで充電できないときは、ケーブル、差し込み口、機器の種類、同時充電の4つを順番に確かめると原因が見つかりやすいです。
壊れたと思って買い替える前に、使い方を見直すつもりで次の4つを見てみてください。
- ケーブルを別のものに替えてみる。断線していることがいちばん多いです
- 差し込み口にホコリや糸くずが詰まっていないか見る。つまようじなどでそっと取ります
- イヤホンや腕時計のような小さな機器は、途中で充電が止まることがある。小さな機器向けのモードがある製品は、説明書の方法で切り替えます
- モバイルバッテリーをコンセントにつないだまま、スマホも一緒に充電していないか確かめる
最後の同時充電は、パススルーという機能に対応していないモバイルバッテリーだと、どちらも満充電にならないことがあります。
出かける前にモバイルバッテリーとスマホを同時につないでいた場合は、まず本体だけを満充電にしてみてください。
モバイルバッテリーを長く使う保管と使い方
モバイルバッテリーは、残量を半分くらいにして、涼しい場所に置き、3か月に1回は充電すると長く使えます。
リチウムイオン電池は、ふだんの使い方と置き方しだいで傷み方がかなり変わります。
0%のまま放っておかない
モバイルバッテリーは、使っていなくても少しずつ電気が減っていきます。
残量0%のまま何か月も置いておくと、電池が弱りすぎて充電できなくなったり、中にガスがたまって膨らんだりすることがあります。
しばらく使わないときは、残量を50〜80%くらいにしておきましょう。
長く使わない場合も、3か月ごとに50%以上まで充電しておくと安心です。
夏の車の中と布団の上には置かない
モバイルバッテリーは熱に弱いです。
メーカーの多くは、使うときは0〜40℃、置いておくときは0〜35℃の範囲を目安にしています。
夏の車の中やダッシュボードの上は、すぐにこの温度を超えます。
充電中に布団やクッションの上に置くと、熱がこもって本体が熱くなりやすいので、机の上など平らで硬い場所で充電してください。
飛行機でのモバイルバッテリーの使い方と持ち込みの決まり
モバイルバッテリーはスーツケースに入れて預けることはできず、手荷物にして1人2個まで機内に持ち込めます。
家での使い方と違うので、旅行の前に知らないと空港の保安検査で困るところです。
羽田空港の案内では、日本の空港を出発する便と到着する便について、次のように説明されています。
- 預ける荷物には入れられない。必ず手荷物にして機内に持ち込む
- 持ち込めるのは1人2個まで。1個あたり160Wh以下のものに限る
- 機内のコンセントでモバイルバッテリーを充電してはいけない
- モバイルバッテリーからスマホなどを充電してもいけない
- ショートしないように、差し込み口をテープでふさぐか、1個ずつビニール袋に入れる
Whという単位は、本体のラベルに書かれています。
書かれていないときは、mAhの数字に電圧の3.7をかけて1000で割ると分かります。
たとえば10000mAhなら約37Whで、ふつうに売られている5000〜20000mAhのものなら、ほとんどが100Wh以下です。
膨らんだモバイルバッテリーはすぐ使うのをやめて回収に出す
膨らんだ、落として凹んだ、充電中に触れないほど熱くなったモバイルバッテリーは、すぐに使うのをやめてください。
机に置くとガタガタするのは、中にガスがたまって膨らんでいるサインです。
いつもの使い方のまま充電を続けると、発火することがあります。
買い替えの目安は、充電に前より時間がかかるようになった、スマホを充電できる回数が減った、と感じたときです。
モバイルバッテリーは燃えるごみに出さない
モバイルバッテリーを燃えるごみや燃えないごみに混ぜると、ごみ収集車の中で発火することがあります。
捨てるときは、家電量販店やホームセンターにある小型充電式電池の回収ボックスに持って行きましょう。
膨らんだものは回収ボックスに入れられないことが多いので、買ったメーカーか、住んでいる自治体に出し方を聞いてください。
扱いは自治体によって違うので、自治体のごみの案内も確かめておくと安心です。
モバイルバッテリーの使い方は充電と保管を守れば迷わない
モバイルバッテリーは、本体を充電してスマホにつなぐだけで使え、0%で放っておかないことと熱い場所に置かないことを守れば長く使えます。
10000mAhならスマホをおよそ2回充電できるので、まずはその回数を目安に持ち歩いてみてください。
飛行機に乗るときは手荷物に入れて、機内では使わないようにしましょう。
膨らみや熱さに気づいたら、そこで使うのをやめて回収に出せば大丈夫です。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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