骨伝導とは イヤホンの仕組みと正しい付け方|耳をふさがずに聞こえる理由

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骨伝導イヤホンという言葉は聞くけれど、耳に入れずになぜ音が聞こえるのか、ふつうのイヤホンと何が違うのかは分かりにくいですよね。骨伝導とは、耳のまわりの骨を細かく震わせて、その振動で音を伝える仕組みのことです。骨伝導イヤホンの仕組みから、向いている場面と苦手な場面、正しい付け方の手順まで順番に紹介します。

骨伝導とは骨の振動で音を聞く仕組み!イヤホンは耳をふさがない

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骨伝導とは、骨を震わせて、その振動を耳の奥にある蝸牛に直接届けて音を聞く仕組みです。

ふつうのイヤホンは、空気を震わせて鼓膜に音を届けます。

この聞こえ方を空気伝導と呼びます。

骨伝導イヤホンは、空気の代わりに耳の前にある骨を震わせます。

振動は骨を通って、鼓膜より奥にある蝸牛という器官に届きます。

蝸牛が振動を音として受け取るので、鼓膜を通らなくても音が聞こえるんです。

自分の声が録音と違って聞こえるのも骨伝導

骨伝導は、特別な人だけの聞こえ方ではありません。

自分がしゃべった声は、空気を通って耳に入る音と、頭の骨を通って届く音がまざって聞こえています。

録音した自分の声が別人のように聞こえるのは、骨を通って届く音が録音には入らないからです。

食べ物をかむ音が自分だけ大きく聞こえるのも、骨伝導で音が届いているためです。

骨伝導はイヤホンより前に補聴器で使われてきた

骨伝導は、イヤホンより前から、耳が聞こえにくい人向けの補聴器や電話で使われてきました。

作曲家のベートーヴェンが、耳が聞こえにくくなってから、棒を口にくわえてピアノに当て、振動で音を聞いていたという話もよく知られています。

今の骨伝導イヤホンは、この仕組みを音楽や通話を聞くために小さくまとめたものです。

骨伝導イヤホンと軟骨伝導 空気伝導の違いは振動を当てる場所

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骨伝導と軟骨伝導、空気伝導のイヤホンの違いは、どこを震わせて音を伝えるかです。

耳をふさがないイヤホンには、骨伝導のほかにも、耳の軟骨を震わせる軟骨伝導や、耳の穴の近くにスピーカーを置く空気伝導のタイプがあります。

見た目が似ていても、仕組みが違うので、音の聞こえ方や音漏れの量も変わります。

比べるところ 骨伝導 軟骨伝導 空気伝導
震わせる場所 耳の前の骨 耳の入口の軟骨 耳の穴の前の空気
当てる位置 こめかみの下あたり 耳の穴の手前 耳の穴から少し離す
低音の出かた 出にくい 骨伝導より出やすい 出やすい
音を大きくしたときの振動 くすぐったく感じやすい 少ない ほぼない

骨伝導イヤホンの多くは、左右の振動部分を後頭部を回るバンドでつないだ形をしています。

骨にしっかり押し当てる必要があるので、横から少しはさむ力がかかります。

軟骨伝導のイヤホンは、耳の入口あたりにそっと当てるだけなので、はさむ力は弱めです。

音の聞こえ方を重視するなら軟骨伝導、運動中にずれにくいことを重視するなら骨伝導がおすすめです。

骨伝導イヤホンの良いところは周りの音が聞こえること

Shokz OpenMove

骨伝導イヤホンのいちばんの良いところは、音楽を聞きながら車の音や人の声も聞こえることです。

耳の穴が開いたままなので、外の音はイヤホンを付けていないときとほとんど同じように入ってきます。

ランニング中もイヤホンをしたまま後ろの車に気づける

外を走るときに耳をふさぐイヤホンを使うと、後ろから近づく車や自転車の音に気づきにくくなります。

骨伝導イヤホンなら、音楽を流したまま車の走る音やクラクションが聞こえます。

ランニングやウォーキングで骨伝導イヤホンを使う人が多いのはこのためです。

自転車に乗りながらイヤホンを使うことの扱いは、都道府県の決まりで違います。骨伝導イヤホンなら必ず大丈夫というわけではないので、住んでいる都道府県の交通ルールを確かめてください。

家の中でインターホンや家族の声を聞き逃しにくい

在宅で仕事をしながらオンライン会議に出るときも、骨伝導イヤホンは使いやすいです。

会議の声を聞きながら、宅配便のインターホンや子どもの呼ぶ声にも気づけます。

付けたまま家族と話せるので、イヤホンをいちいち外す手間もかかりません。

耳の穴が痛くなりにくくイヤホンを長い時間付けられる

耳の穴に入れるイヤホンは、何時間も付けていると耳の中が痛くなったり、かゆくなったりします。

骨伝導イヤホンは耳の穴に何も入れないので、こうした痛みが出にくいです。

耳の穴が小さくて、ふつうのイヤホンがすぐ落ちてしまう人にも向いています。

骨伝導イヤホンの苦手は音漏れと低音 電車や図書館では避けたい

骨伝導イヤホンは音漏れしやすく、低い音が弱いので、静かな場所で音楽をじっくり聞くのには向きません。

ここを知らずに買うと、思っていたのと違ったと感じやすいところです。

音量を上げると振動が空気に伝わって音が漏れる

骨伝導イヤホンは骨を震わせるだけでなく、本体のまわりの空気も少し震わせています。

そのため音量を上げると、近くにいる人にシャカシャカした音が聞こえます。

電車の中や図書館、静かなオフィスでは、音量をかなり下げないと周りの人に聞こえてしまいます。

音漏れをおさえる作りのモデルもありますが、耳をふさぐイヤホンほど静かにはなりません。

低音が弱く周りがうるさいと音楽が聞こえにくい

骨伝導イヤホンは、ドラムやベースのような低い音が出にくいです。

周りの音もそのまま入ってくるので、駅のホームや交通量の多い道では、音楽が周りの音に負けてしまいます。

聞こえないからと音量を上げると、今度は音漏れと振動のくすぐったさが気になります。

音楽をいい音で聞きたいときは、耳をふさぐふつうのイヤホンを使うほうがおすすめです。

骨伝導イヤホンでも大きな音を長く聞くと耳に負担がかかる

骨伝導イヤホンは鼓膜を通らないので、耳にやさしいと思われがちです。

ただ、音を感じ取る蝸牛にはふつうのイヤホンと同じように音が届いています。

大きな音で長い時間聞けば、耳への負担はふつうのイヤホンと変わりません。

音量は、周りの人の声がふつうに聞き取れるくらいにしておくと安心です。耳鳴りがしたり、聞こえにくさが続いたりするときは、耳鼻科で相談してください。

骨伝導イヤホンを正しく付ける手順

骨伝導イヤホンは、振動する部分を耳の穴ではなく、耳の前の骨に当てると音がはっきり聞こえます。

音が小さい、こもって聞こえるという声の多くは、付ける位置がずれていることが原因です。

次の順番で付けてみてください。

手順1 イヤホンのバンドを後頭部に回して耳にかける

バンドが首の後ろ側に来るように持ち、左右のフックを耳の上にかけます。

バンドが頭の上に来ないように気をつけます。

手順2 振動する部分を耳の穴の前の骨に当てる

振動する部分は、耳の穴の上に乗せるのではなく、耳の穴の少し前にある骨の上に置きます。

指で耳の前を触ると、口を開けたり閉じたりしたときに動く関節があります。

その少し上あたりが、骨伝導イヤホンの音がいちばん伝わりやすい場所です。

手順3 音を流して位置を前後に少しずらす

いつもより小さめの音量で音楽を流します。

振動する部分を前後に数mmずつ動かして、声がいちばんはっきり聞こえる位置で止めます。

手順4 メガネやマスクと当たらないか確かめる

メガネのつるやマスクのひもがバンドと重なると、振動する部分が浮いて音が小さくなります。

メガネを使う人は、先にメガネをかけてから骨伝導イヤホンを付けると、当たりにくくなります。

骨伝導イヤホンを付けたまま、指で両耳の穴を軽くふさいでみてください。音が急に大きく聞こえれば、振動は骨にちゃんと届いています。音が変わらないときは、振動する部分が骨から浮いています。

骨伝導イヤホンが向いている人はながら聞きを長い時間する人

骨伝導イヤホンは、周りの音を聞きながら長い時間使う人におすすめで、音楽をいい音で聞きたい人にはふつうのイヤホンのほうが合います。

自分がどちらに当てはまるか、下の表で確かめてみてください。

使う場面 骨伝導イヤホン ふつうのイヤホン
ランニングやウォーキング 向いている 外の音に気づきにくい
在宅の仕事や家事 向いている 家族の声を聞き逃しやすい
電車やバスの中 音漏れと騒音で不向き 向いている
静かな部屋で音楽を聞く 低音が物足りない 向いている

1台目に骨伝導イヤホンを選ぶなら、外を走る、家で仕事をするなど、使う場面を1つ決めてから選ぶと、思っていたのと違ったということが少なくなります。

通勤の電車でも使いたい人は、骨伝導イヤホンとふつうのイヤホンを場面で使い分けるのがおすすめです。

骨伝導とはイヤホンを耳に入れずに聞くための仕組み

骨伝導イヤホンは、骨の振動で音を届けるので、耳の穴をふさがずに音楽や通話が聞けるイヤホンです。

周りの音が聞こえて耳の穴が痛くなりにくい一方で、音漏れと低音の弱さは気をつけたいところです。

付けるときは、振動する部分を耳の前の骨に当てると、音がはっきり聞こえます。

まずは、自分が骨伝導イヤホンをどの場面で使いたいかを決めるところから始めてみてください。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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