何年も使っているモバイルバッテリーが、前より早く減るようになった。少し膨らんでいる気もする。
そのまま使い続けていいのか、もう危険なのか、見た目だけでは迷いますよね。
モバイルバッテリーの寿命の目安と、使うのをやめるべき危険なサイン、膨らんだときの置き場所と捨て方まで、すぐ確かめられる形で紹介します。
モバイルバッテリーの寿命は充電300〜500回が目安
モバイルバッテリーの寿命は、充電と放電を300〜500回くり返したあたりが目安です。
多くのモバイルバッテリーにはリチウムイオン電池が入っていて、この電池は使った回数に応じて少しずつためられる量が減っていきます。
毎日空にしてから満タンまで充電する使い方なら、1年から1年半ほどで300〜500回に届きます。
週に2回くらいしか充電しない人なら、3年以上使えることもあります。
つまり、モバイルバッテリーの寿命は「買ってから何年」より「何回充電したか」で考えるのが正確です。
寿命を過ぎたモバイルバッテリーを使い続けると危険な理由
劣化したリチウムイオン電池は、中でガスが出て本体が膨らんだり、充電中に熱を持ちやすくなったりします。
この状態で充電を続けたり、カバンの中で押されたりすると、発煙や発火につながることがあります。
製品評価技術基盤機構(NITE)に届いたリチウムイオン電池の製品事故では、約85%が火災につながっています。
使えるから大丈夫、と考えずに、次のサインが出ていないかを先に確かめましょう。
モバイルバッテリーの危険なサインは6つ
次の6つのうち1つでも当てはまるモバイルバッテリーは、寿命が来ているか、すでに危険な状態です。
NITEや各地の消防も、こうした状態のものは使うのをやめて、購入店やメーカーに相談するよう呼びかけています。
危険なサイン1 本体が膨らんで机に置くとガタつく
いちばん分かりやすいのが、本体の膨らみです。
平らな机に置いて、角を押したときにガタガタ動くなら、中の電池が膨らんでいます。
ケースのつなぎ目にすき間が出てきた場合も同じです。
危険なサイン2 充電中に前より熱くなる
充電しているときに、手で持っていられないくらい熱くなるのは危険なサインです。
少し温かくなる程度なら問題ありませんが、前と比べて明らかに熱いと感じたら、充電をやめてください。
寿命のサイン3 満タンにしてもすぐ減る
スマホを1回も充電しきれないうちに残量が無くなるなら、電池がためられる量がかなり減っています。
買ったときはスマホを2回充電できたのに、今は1回もできない、というような変化が目安です。
寿命のサイン4 本体の充電に時間がかかる
モバイルバッテリー自体を満タンにするまでの時間が、前より長くなるのも劣化のサインです。
同じ充電器とケーブルを使っているのに時間が延びたなら、電池側が原因と考えられます。
危険なサイン5 充電できない 不意に電源が切れる
つないでも充電が始まらない、途中で勝手に電源が切れる、といった動きも危険なサインです。
ケーブルを替えても直らないなら、本体の中に問題があります。
危険なサイン6 へこみや焦げたようなにおい
強く落として角がへこんだり割れたりしたものは、見た目が小さな傷でも中の電池が傷んでいることがあります。
焦げたようなにおいや、甘いようなにおいがするときも、すぐに使うのをやめましょう。
膨らんだモバイルバッテリーは今すぐ使うのをやめる
膨らんだモバイルバッテリーは、充電もスマホへの給電もせず、その場で使うのをやめるのが正解です。
少し膨らんだだけならまだ使える、と思いがちですが、膨らみは電池の中でガスが出ている状態です。
膨らんだのに気づいたら、次の順番で片づけましょう。
ステップ2 押したり曲げたり、穴を開けたりしない
ステップ3 金属の缶など燃えないものに入れ、日の当たらない涼しい場所に置く
ステップ4 購入店かメーカーの窓口、お住まいの自治体に処分の方法を聞く
カバンや引き出しの中に入れたままにするのは避けたほうがいいです。
ほかの物に押されて電池が傷むと、発熱することがあります。
寿命が来たモバイルバッテリーの捨て方は3つ
寿命が来たモバイルバッテリーは、燃えるごみや燃えないごみには出さず、回収ボックスか自治体の回収かメーカーの回収に出します。
ごみ収集車やごみ処理施設で、モバイルバッテリーが押しつぶされて火が出る事故が起きているためです。
捨て方1 家電量販店の回収ボックスに出す
家電量販店やホームセンターには、小型充電式電池の回収ボックスが置かれていることがあります。
入れる前に、USBの差し込み口などの金属部分をセロハンテープでふさいで、ほかの電池と触れないようにしましょう。
回収ボックスの場所は、一般社団法人JBRCのサイトで探せます。
捨て方2 モバイルバッテリーを自治体の回収に出す
自治体によっては、市役所や公民館に回収ボックスを置いていたり、有害ごみの日に集めていたりします。
扱いは自治体ごとに違うので、お住まいの自治体のごみの案内で「モバイルバッテリー」か「充電式電池」を探してください。
捨て方3 メーカーに引き取ってもらう
メーカーによっては、自社のモバイルバッテリーを引き取っています。
型番を手元に用意して、メーカーのサポート窓口に問い合わせましょう。
夏の車内と充電しっぱなしがモバイルバッテリーの寿命を縮める
モバイルバッテリーの寿命をいちばん縮めるのは、熱と満タンのまま置いておくことです。
NITEのまとめでは、リチウムイオン電池の事故は気温が上がる春から夏にかけて増え、6月から8月に多くなっています。
使い方を少し変えるだけで、寿命を延ばしながら危険も減らせます。
ポイント1 夏の車内に置きっぱなしにしない
夏の車内はかなりの高温になります。
車で移動するときは、モバイルバッテリーをカバンに入れて一緒に降りましょう。
ポイント2 寝ている間の充電しっぱなしを避ける
満タンになったあともケーブルをつないだままにすると、電池に負担がかかります。
布団や枕の近くで充電すると熱がこもるので、充電は起きている時間に、燃えにくい机の上でするのがおすすめです。
ポイント3 残量を20%から80%の間で使う
リチウムイオン電池は、空になるまで使い切ることと、満タンのまま長く置くことが苦手です。
残量が2割くらいになったら充電して、8割くらいで外すと、電池への負担が減ります。
ポイント4 モバイルバッテリーの充電中にスマホへ給電しない
モバイルバッテリーを充電しながらスマホに給電すると、本体が熱くなりやすいです。
本体の充電とスマホへの給電は、別々にしましょう。
防災バッグのモバイルバッテリーは半年に1回見る
防災バッグに入れたモバイルバッテリーは、半年に1回取り出して、膨らみと残量を確かめましょう。
使っていなくても、リチウムイオン電池は少しずつ放電していきます。
空のまま何か月も置くと、いざというときに充電できなくなることがあります。
見るときは、次の3つだけ確かめれば十分です。
- 机に置いてガタつかないか(膨らみ)
- 残量が半分くらいあるか(無ければ5割ほどまで充電する)
- ケースにへこみや割れが無いか
防災バッグの見直しと同じ日に、家にあるほかのモバイルバッテリーもまとめて見ておくと忘れません。
モバイルバッテリーの寿命と危険は回数と見た目で分かる
充電した回数が300〜500回を超えたか、6つの危険なサインが出ているかの2つを見れば、モバイルバッテリーを使い続けていいかが分かります。
サインが1つでも出ていたら、使うのをやめて回収に出しましょう。
まだサインが無いなら、夏の車内に置かない、寝ている間に充電しっぱなしにしない、の2つから変えるのがおすすめです。
まずは手元のモバイルバッテリーを机に置いて、ガタつかないかだけでも確かめてみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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